円月岛プラネタリウム

2015/06/18

21:05

円月島プラネタリウム

ふうちゃんを連れて南紀白浜の南方熊楠の博物館に行きました。

古い洞窟を抜け、草に埋もれた動物園跡から海を眺めました。

その帰り道、円月島の近くを通りました。夕日が沈む時間です。

車を停めて天井の窓から顔を出します。しばらくして「夕日は斜

めに沈むんだね。」とふうちゃんの発見です。

岩穴の向こうに沈む夕日を眺めている観光客も、カメラを持って

そろりそろりと横に移動しています。太陽を穴の中に捕らえて撮影しようとしているのです。

「日本では斜めだけど、北極や南極では真横、赤道ではまっすぐに沈むのさ。」「なんだか地球を感じるね。」「星の王子さまの気分だよね。日の入りを見るために何度も椅子を後ろにずらしてみたいよね。」

「宇宙から地球を見たら、いま日本が影の部分に入るところなんだね。」「そこにふうちゃんがいるんだね。」「地球が後ろの方に回っていくのがわかるよ。」

夕日が沈みきると、観光客やカメラマンが引き上げていきます。

白良浜の町営温泉に寄りました。木造の歴史的な建物の２階の湯船から白い砂浜をながめます。先に上がり、一階の待合室でふうちゃんを待ちながら古い写真をながめていました。古い複葉飛行機や芸者さんが砂浜でサンドスキーをしている写真です。品のいいおばあちゃんが昔話をしてくれました。当時の遊覧飛行には若旦那が芸者さんと乗ったりしていたそうです。青い海と白い砂、芸者さんが若者に背負われて水上飛行機に乗り降りするときの素足や腰巻の色まで印象に残っているそうです。大人の世界です。

ふうちゃんがお風呂からあがってきたので、これから天神崎にも行くことを告げて、おばあちゃんと別れました。一度は行ってみたいと思っていた自然保護運動の先進地です。

紀伊田辺の港町をぬけて、大きな岩の間の細い路を通り、狭い岩場に車を停めます。

広い平らな岩場の先は静かな水面です。月がなく、波もなくて水が澄んでいるので、どこまでが水で、どこからが空気なのかわからないほどです。指先で水にさわると、キラキラと光るものがあります。手のひらで水をすくってこぼすと、たくさん光ります。夜光虫です。海蛍の糸を引くような光り方とは違います。

暗いのをいいことに、ふうちゃんが止めるをきかず、面白半分に・・・海におしっこをしてみました。すると、あまり光らないのです。

「そりゃそうだよ。おしっこのなかには夜光虫はいないんだから。」と、ふうちゃんにばかにされてしまいました。