日本语概论

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「送り仮名の付け方」である。本則・例外・許容に分けられている。
第4節 仮名遣い ・仮名遣いとは、日本語を書き表すとき、仮名をどのように使うか(広義の仮名遣い)、 日本語の音節が変化した場合、どの仮名で表記するかという基準(狭義の仮名遣い)であ る。 ・仮名遣いの分類 ①定家仮名遣い(平安後期―鎌倉前期)→当時発音が一体化していた「おほを」「えゑへ」 「いゐひ」をどう区別するか ②契沖の仮名遣い(歴史的仮名遣い・旧仮名遣い)(江戸中期)→平安中期以前の文献を 元に、全面的に古い仮名の用法をまとめた。 ③現代仮名遣い(1946-)政府が公布。→現代の発音に基づく表音主義を基本に、部 分的に歴史的仮名遣いも残した。1986年には改wenku.baidu.comて付表つきのものが公布される。
第5節 漢字と表記 ・漢字は形・音・義の三要素を兼ね備えた表意文字である。 ・漢字の構造「六書」(許慎『説文解字』)の分類によって漢字を構造の点から六種に分け ると、 ①象形文字→自然の中にあるものの形を写した絵を簡略化した文字(名詞多い) ②指事文字→動作や状態あるいは関係や数などを象徴的に表す文字(抽象的なもの多い) ③会意文字→象形や指事文字を二つ以上組み合わせて一つの新しい意味を表す文字 ④形声文字→意味を表す字と音を表す字を二つ合わせて作った文字(現在の漢字の 80% 以上) ⑤転注文字→漢字の本来の意味を多少ずらして他の意味に転用したもの ⑥仮借文字→漢字の本来の意味とは関係なく字だけを借りて他の意味に用いるもの
第3節 仮名と表記 ・万葉仮名は日本語の書き表すのに、漢字の字訓を使用したものである。 ・平仮名は万葉仮名をくずした草書体から造られた体系的な文字である。平安時代には女 手とも呼ばれた。 ・片仮名は万葉仮名に使われる漢字の字体の一部を取り出すという方法で造られた文字で、 かつては主要な仮名だった。現在は、外国の地名、人名、外来語、擬声語と、動植物名、 専門用語などに用いる。 ・平仮名・片仮名の現在の字体は1900年(明治33年)の小学校施行規則によって定 められた。 ・平仮名は女性が、片仮名は僧侶が生み出したといわれている。 ・変体仮名というものもある。 ・送り仮名とは、漢字の字訓を盛り板子の表記の際に、漢字の読み方を示すために漢字の あとに添える仮名のことである。 ・送り仮名の法則として用いられているのは、1973年内閣告示(1981年一部改正)
・音声学上の最小単位は単音である。 ・単音には以下のような種類がある。 ①声帯振動の有無による区別→有声音([g,z,d,m,n,j,r]など)と無声音([k,s,t,h]など) ②口腔の障害の有無による区別→母音([a,i,w,e,o])と子音([k,s,t,n,h,m,j,r]など) ・母音は ①口の開き方によって、狭母音[i,w]と広母音[a]、その中間の中母音[e,o]に分けられる ほか、 ②舌の前後の位置によって、前舌母音[i,e]、中舌母音[a]、後舌母音[w,o]に分けられる。 また、③唇の丸めの有無によって、円唇母音[o]と非円唇母音[a,i,w,e]にも分けられる。 ・子音は ①調音点の違いによって、両唇音、歯茎音、硬口蓋音、軟口蓋音、声門音などに分けられ るほか、 ②調音法の違いによって、破裂音、摩擦音、破擦音、鼻音、弾き音などに分けられる。 ・母音の無声化とは、母音が舌の構えはそのままに、声帯の振動を伴わず発せられる現象 のことである。
アクセントの型と式 ・アクセントの滝とは一語の中で高い拍から低い拍に下がる部分のことである。 ・アクセントの核とはアクセントの滝の直前の音の高い拍のことである。 ・日本語のアクセントの型には、語の中にアクセント核を持たない「平板式」とアクセ ント核を持つ「起伏式」があり、起伏式はさらに、アクセント核の位置によって、「頭高 型」「尾高型」「中高型」の三つに分けられる。 ・日本語のアクセントには地域差があり、それぞれ ①京阪式アクセント ②東京式アクセント ③一型アクセント ④無型アクセント に分けられる。 ・東京式アクセントの特徴は、 ①第1拍と第2拍の音の高さが必ず異なる ②語の中で高音部は2回以上出現しない ③最後の拍が高かった場合、その直後の助詞が高い場合と低い場合がある ④語の拍数を n とすると、アクセントの型数は n+1として表すことができる などである。 ・イントネーションとは、語調・抑揚とも呼ばれる、文末の音の高さの変化または発話文 に備わった高さの変動のことである(文末の変化についてをさすことが多い)。 ・イントネーションのパターンには①上昇調 ②非上昇調 ③下降調 ④平坦調がある。 ・プロミネンスとは話し言葉で文の中の一部分をはっきりと伝えるために強調する方法の ことである。
・音韻とは、ここの具体的な音声に対し、それらの中核にあって共通すると解釈できる抽 象的な音である。 ・音韻を対象とする研究は音韻論と呼ばれる。 ・音素とは単語の意味の区別に役立つ音韻の最小単位である。 ・別の言い方をすれば、音素とは異音の集まりであると言うこともできる。 ・異音には、同一環境に現れず、意味の対立に関与しない条件異音(撥音・促音など)と、 同一環境に現れ、自由に入れ替わり、意味の対立に関与しない自由異音(有気・無気の違
新日本語概論 まとめ
第1章 日本語の音韻(p1-36) 第1節 音声と音韻(p1-27)
・日常の言語活動とその道具は ①話す・聞く→音声を使用 ②書く・読む→文字を使用 に分けられる。 ・音声とは人間が思想内容の伝達のために音声器官を使って発するオトのことである。 ・音声のうち、文節できるものを言語音、できないものを反射音という。 ・「音声」を研究の対象とする分野を音声学と呼び、音声を[ ]を用いて表す。 ・[ ]の中のアルファベットは音声記号である。現在では国際音声字母(I.P.A)が使わ れている。 ・音声学には三種類あり、それぞれ ①調音音声学(呼気が声道 を通過する際、どのように言語音に変わるか研究) ②音響音声学(言語音の特徴を音声分析機器により研究) ③聴解音声学(音声の知覚、認知が聞き手の知覚処理機構でどう処理されるか研究) である。 ・音声器官が働いて個々の音が発せられることを調音という。 ・調音に使われる音声器官のうち、あまり動かない部分を調音点、よく動く部分を調音 者という。 ・調音点と調音者によってどのように言語音が作られるのか、その方法を調音法という。 ・調音には主に呼気が使われる。
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(4)文字体系 ・集合体としての日本語の文字には、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字があり、それ ぞれ独自の文字体系を持っている。
4.文字の表記法 ・文字や符号によって語や文章を書き表すことを表記といい、その原則や決まりを表記法 という。 ・日本語の表記は漢字かな混じり文+ローマ字で行われている。文字列の方向から見れ ば縦書きと横書きがある。表記法を用いて表記されたもの、具体的な表記の仕方を表記形 式と呼ぶ。 ・原稿、手紙など書類によってあらかじめ用意されている文章の方に添った書き方を書式 という。 ・音声言語はその場で即時的に伝達する役割がある。 ・文字言語は記録、長期的な保存、長距離伝達、多数の配布、考えを確かめ、深めるなど の役割があり、文化の創造や交流に大きな役割を果たしてきた。
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いなど)がある。 ・音節とは、その言語の話者がそれ以上短く区切って発音することのできない有声の単位 で、単音あるいは音素より一段上位の音声的単位である。 ・音節の構造の最も基本的なものは子音+母音というもので、これを開音節構造と呼ぶ。 ・母音で終わる音節を開音節、子音で終わる音節を閉音節という。 ・モーラ(拍)とは音韻的な長さの単位である。/C+V/構造の長さを1モーラとする。 ・撥音・促音・長音はモーラ音素と呼ばれることがある。 ・モーラの概念は、日本語以外では、アイヌ語、朝鮮語、モンゴル語などに存在する。 ・清音とは濁点をつけない仮名で表記される音節とそれに対応する拗音の音節を指す。 ・濁音とは濁点をつけた仮名で表記される音節とそれに対応する拗音の音節を指す。 ・半濁音とは半濁点をつけた仮名で表記される音節とそれに対応する拗音の音節を指す。 ・直音とは仮名一文字で書ける音節のことである。 ・拗音とは仮名二文字で書き表す音節のことで、ヤ行で終わる開拗音とワ行で終わる合拗 音がある。 ・連濁とは、本来清音で始まる語が他の語と複合語を構成し、その後項になったときに濁 音化する現象のことである。(ひとびと、ともだち、あおぞら、よていどおり) ・アクセントとは個々の語について、社会的習慣として決まった相対的な高さ、強さの 配置のことである。 ・アクセントの種類には、高さアクセント(日本語、ベトナム語、タイ語)と強さアクセ ント(英語、ドイツ語)が有る。 ・アクセントの定まっている単位をアクセント単位という(日本語では拍または音節) ・アクセントの表記法には①傍線によるもの②記号によるもの③数字によるもの がある。 ・アクセントの機能には①弁別機能と②統語機能がある。
第2節 ローマ字と表記 ・ローマ字は日本語をラテン文字によって表記したもので、1596年に肥前の加津佐で キリシタン本の出版・流布が行われたことが始まりである。 ・全部で26文字あり、字母をアルファベットという。 ・便利な点は→音節・モーラより小さな単位、単音・音素で表記することができる点 ・ローマ字の表記法は3種類あり、各方式によってつづり方が少々異なる。 ①ヘボン式(1884年)→実際の音に近い→駅名やパスポートの名前など国際的表記 ②日本式(1885年)→音韻の分け方、五十音図に近い→ワープロソフトの入力法 ③訓令式(1938年)→基本的には日本式を主とする どれも賛成・反対があり、三種並立が続く 1954年「ローマ字のつづり方」発表→基本は訓令式だが、国際関係やこれまでの慣例 で変えられない場合は例外もある。
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・プロミネンスがある部分は強く発音されたり、高く発音されたり、音質が変わったりす る。卓立強調や対比強調とも言われる。
第2節 日本語の音韻史(p27-32) ①上代→上代特殊仮名遣い(母音イ・エ・オに甲乙の使い分け)、撥音・促音なかった ②中古→ハ行とワ行の混同(ハ行転呼音)、音便が発生、発達、「あめつち」「いろは歌」 ③中世→四つ仮名(ジとヂ、ズとヅ)の区別がなくなりだす、二つの母音が長母音に(開 合の区別)、連濁・連声の出現 ④近世→四つ仮名の区別がなくなる、開合の区別がなくなる、合拗音なくなる、ガ行鼻音 登場 ⑤近現代→外来語由来の子音が増加
第2章 日本語の文字と表記(p37-82) 第1節 文字と表記の総論(p37-44) 1.文字 ・文字とは社会習慣として、語・音節・音素などの単位に対応し、それと結びつ いて視覚的に言語を表示するための記号になっている平面図形のひとまとまり である。 ・文字の期限は事件を記録するための絵であるが、文字と絵や記号の区別は、語・音節・ 音素と結びついて一定の読み方を持っているかどうかである。 2. (1)具体的な文字の形を字形といい、他の文字から識別するための抽象的な字形を字 体という。 (2)字体は異なるのに、意味も読み方も相互に入れ替えることができる関係を異体の関 係、一般的な字体に対して異体の関係にある文字を異体字という。 (3)明朝体・ゴシック体など、一つの文字体系の中でそれに属する文字の全てを統一で きる字形の様式のことを書体という。 3.文字の機能・文字体系 (1)文字の機能 ・文字には「語形を表す」「音声を表す」「語義を表す」という三つの機能がある(文字 の三要素。以下、それぞれ形、音、義とする) ・文字のうち、形・音・義を備えたものを表意文字(表語文字)という。漢字は表意文字 である。 ・文字のうち、形・音を備えたものを表音文字という。表音文字には一文字で一音節を表 す音節文字と、一文字で一単音を表す単音文字がある。仮名は音節文字、ローマ字は単音 文字である。 (2)表意性・表音性 ・表音文字の表意性→ローマ字の省略語、仮名の助詞、一音節語など(表音文字が語とし ての意味を持つことがある) ・表意文字の表音性→音訓を利用して音だけを表す用法→万葉仮名(表意文字が音声のみ を表すことがある) (3)集合としての文字 ・「文字」という語は時に個を指し、時に集合を表す。
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