生产管理システムの构図

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生産管理システムの構図(繰返生産と個別生産)

この連載では、今、注目されている個別生産管理システムに係る話題を取り上げて、現場の担当者だけでなく販売代理店の方にも分かりやすく、ポイントを絞って説明し

ています。

リーマンショックの前後で大きく変わる製造業

リーマンショック以降、システム化投資にストップが掛かった製造業でありましたが、

予想以上の早い業績回復により2009年秋ぐらいから徐々にシステムのリプレース

が戻ってきている状況です。しかし、単に凍結していたものが再開されただけではありません。量産品の生産を海外にシフトする流れが加速するとともに、生産管理を徹

底して原価や工程、納期などをよりシビアに管理するようになりました。製造業のシステムの観点から見た場合、下記のような市場動向がうかがえます。

1.繰返生産主体から個別受注生産/ハイブリッド生産へ

市場ニーズの多様化や量産品の海外移管に伴い、尐品種大量生産から多品種尐量生産の生産形態へますます移行。それに伴い、繰返生産システムから個別受注生産システムやハイブリッド生産(繰返生産と個別生産の混在)へ生産形態がシフトしてい

ます。

2.個別受注生産のシステム化が進む

個別受注生産の管理は、これまで本格的なシステム化が遅れていて“どんぶり勘定”、“手作業”のところが多いというのが実態でした。しかし、個別受注生産の比重が大きくなるとともに、コスト競争力を高めるために生産管理の合理化を徹底する流れで個

別受注管理のシステム化が進んでいます。

3.スクラッチ開発からパッケージベースへ

これまでの生産管理パッケージというとMRPをベースとした繰返生産管理向けのも

のがほとんどで、個別受注生産の管理は、表計算ソフトなどを使った手作業かスクラッチ(手作り)開発でカバーしている状況でした。

しかし、個別受注生産の市場拡大にともない、いくつかの個別生産管理パッケージが登場し、この分野においてもスクラッチ開発からパッケージ利用へシフトしています。

4.専用パッケージからERPへ

個別受注生産向けのパッケージには、次の3種類あります。

∙MRP型を個別生産管理に流用

∙個別生産管理専用

∙ERPの一機能として個別生産管理に対応

MRP型を流用したものは、BOM(部品構成表)ありきの生産方式となり一般の個別生産管理には適合しにくいため、これまでは個別生産管理の専用パッケージが使われていました。最近では、個別生産管理をサポートするERPも登場し始めて、企業全体での最適化を図る企業が増えています。

5.ハイブリッド生産の多様化

繰返生産と個別生産を組み合わせたハイブリッド生産形態も増えて来ました。一口にハイブリッド生産と

いっても次のようにいろいろな形態があります。生産管理システムには、これら多様な形態に対応できることが要求されます。

∙同一工場で、繰返生産品と受注生産品の両製品を製造する

∙繰返品を国内/海外工場で生産し、客先仕様に併せて一部仕様を変更して販売する

∙工場単位で繰返生産と個別生産があり、クラウドやデータセンタ経由でシステムを利用する

生産形態の違いと求められる生産管理システムの特徴次に、繰返生産と個別受注生産は、どのような違いがあるのか見てみましょう。1.繰返生産

繰返生産は、図1のように生産計画に基づき生産する見込み生産や受注情報に基づき生産する繰返受注生産に大別されます。生産を開始するタイミングは異なりますが、どちらも仕様情報(品目構成や手配方法)があらかじめ決まっており、BOMと呼ばれる部品構成表を使って所要量計算(MRP)を行い、手配処理を行います。

図2のようなBOMから生産に必要になる資材の所要量を展開し、在庫情報と照らし合せて手配を行いますので、不要な資材の発注が防げます。また、共通部品が含まれる場合は発注をまとめられるので、効率的に管理が行えるメリットがあります。

2、個別受注生産

個別受注生産は図3のように受注後に仕様情報を取り決めながら製造を行うので受注の時点では、仕様情報が決まってません。場合よっては試作品を作り、顧客と仕様確認した上でに本格的に製造に着手したり、納品前に顧客の受入検査を受け、手直しを行ったりしますので、所要量計算による手配処理には向いてません。

個別受注生産方式の製造では、図4のようなフラットな部品表で手配処理

が行われており、仕様変更(構成品の追加や削除)に容易に対応できます。生産管理方式として製番(製造番号)方式を取っており、製品に製番を付与して製番単位に管理します。製品を構成する部品・資材が同一製番で管理されますので、進捗や原価の把握は容易に行えるメリットがあります。

また設計を行いながら製造を行うケースが多いので、さみだれ式に手配確定を行える機能が求められます。

BOMと手配の組み合わせにおける表現の違い

繰返生産と個別受注生産の違いは、受注と設計の順序だけではありません。設計の方法として前者が部品構成、後者が手配方法を登録する表現の違いや、前者がBOMを完成してから手配処理する方法なのに対して後者はさみだれ式に準備のできたものから手配処理できるという違いもあります。

1.繰返生産

あらかじめBOM(部品構成表)を作成しておき、見込み数や受注数などに応じて所要量展開(MRP)して必要な部品を算出して手配します。例えば図5のようなBOMにおいて、1つの製品を作るのに部品Aが2個、半製品a が2個、部品Bが4個必要だとした場合、製品を1000個作成するには部品

Aが2000個、半製品aが2000個、部品Bが4000個必要になります。半製品aを1つ作るのに半製品bが2個、部品cが3個、部品Dが4個必要で、半製品bを作るのに部品Eが1個、部品Fが1個必要とした場合、上記オーダー(製品1000個)を満たすには次のような部品が必要ということになります。

部品A:2000

部品B:4000

部品C:6000

部品D:8000

部品E:4000

部品F:4000

各部品の必要量と在庫を照らし合わせて、不足分が手配にまわります。通常、外部に発注する購買や在庫から払出すなどの手配方法が決まっており、半製品を社内や社外で製造するために製造指図を出すのも手配の1つとなります。このようにBOMには部品や半製品の構成を登録しておき、その手配手段は属性情報として用意されています。その情報に基づいてMRP処

理の結果(がらがらポン!)で不足分が手配処理にまわる仕組みになって

います。

2.個別生産

個別生産管理の設計は、通常、部品でなく手配手段で構成します。例えば

図6のような手配表で製品を作る場合、製品を作成するのに購買1という

手配で部品Aを2個購入し、半製品という手配で半製品aを2つ作成し、

在庫1という手配により部品Bを2つ在庫から払い出すという手順をさみだれ式(決まったものから順に)に登録します。「どういうモノをどう手配するか」という考え方は繰返生産でも個別生産でも一緒なのですが、繰返生産

は“モノ”、個別生産は“手配”を設計登録します。これは個別生産の場合は、手配表がそのまま人間の作業工程表として進捗管理されるため、モノよりも

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