芥川龙之介地狱变

「地獄変」の主人公良秀の分析
——芸術至上主義
「地獄変」は、芥川龍之介の最高傑作のひとつとして、発表直後から高く評価されてきた。

それを詳細に分析してみると、良秀の芸術至上主義的姿勢を宣揚しようということが判明する。

小説の内容は「本朝第一の画師」である良秀は、大殿から＜地獄変の屏風＞を描くように命じられ、一人娘を見殺しにして絵を完成させる。

良秀自身は縊れ死んだが、絵は後世まで残った。

このように芸術家は最高の芸術を実現させた。

作者はあらゆる外界の対象に対し、敵意と不安を感じるの中で、『地獄変』の主人公良秀と呼ぶ画師の運命を思う。

それで良秀を設定する、良秀は、このような創作こそ、良秀の思想性の欠如、現実の中での孤立感、不安感があっだ。

このような良秀の存在とすれば、一体、どのようなものであったのか。

語り手によれば、良秀は「とにかく醜いものが好き」であり、彼も大殿の前で「かいなでの絵師には総じて醜いもの、美しさなどと申す事は、わからう筈がございませぬ」と嘯く。

まだ、良秀が「世間の習慣とか慣例とか申すやうなものまで、すべて莫迦に致さずには置かない」と語った。

良秀の＜地獄変の屏風＞の完成に至る苦悶の過程は、そのまま自己のイデォロギーを完全に裡に血肉化しようとする過程だ。

＜地獄変の屏風＞を完成させるために、不敵に「あでやかな上臈」を焼いた良秀は、大殿を筆頭とした世界からの悪意を受けなければならなかったのだろう。

このような良秀のアナーキーな態度から、語り手を代表とする秩序の奉仕者は危機を感じる。

良秀に対する不安から、彼の人柄、性格には嫌悪だ、それで、大殿を讃美する裏側で、良秀という芸術家の抹殺を暗に意図していることがある。

このような芸術家と現実の矛盾は恐らくいつの時代にでもは見られる、普遍的な関係だ。

体制の秩序維持の側に、決して解決する方法があるのだ。

表面は平静で、奇麗な日常世界、この虚飾の外から、奥に潜む醜悪な人間の本質を見通す。

そうした人間の生きる世界を＜地獄＞とみなす。

そして、そうした虚飾に充ちた外面の人間世界の中で、良秀は日常の階級や身分とは無縁だ。

日常の秩序は、すべて良秀の眼から脱落し、解体する。

このように、階級
関係に根ざした秩序の一切を転覆させることを良秀が夢想してあろう。

「地獄変」は芸術と現実との対決、そして芸術家の勝利を描くことが、作者自身の現実の中での存在意義を明確にすることが違いなかった。

現実の中での自己の存在意義を明確にせずには、一歩も進んではいけなかった。

それは芥川の本質に潜む不安定だろう。

だから、＜主人公＞良秀の「芸術の完成のためにはいかなる犠牲も厭わない」という姿勢が、芸術至上主義の徹底的追求という芥川自身の姿勢と同じである。

日语一班 20127932
戴茜琳。