求婚大作战10日文对白

プロポーズ大作戦　第10話
『ラスト　ハレルヤチャンス』
お前は何のために過去に戻ってる お前にチャンスを与えたこと　俺に後悔させないでくれ 俺と結婚しろよ 本当に　何にも分かってないよ 幸せは　どこに転がっているか分からない 思いがけない幸運は 思っている以上に身の回りで起こっているのかもしれない 私　多田先生のプロポーズ受けることに決めました 予期せぬ幸運を掴むには一つだけ条件がある どんなに不運を嘆いても 全く気分が乗らなくても構わない とにかく　その場に参加する それこそが　幸せの扉を開ける第一歩である 男の名前は岩瀬健
最後のタイムスリップを終えたと思いきや 友達の計らいで　もう1度過去に戻るチャンスを得た 幸運な男である 果たして　この男に　奇跡の扉は開かれるのであろうか 正真正銘　これが本当の　ラスト　ハレルヤチャンス
でもまあ　お前の友達は 親切なんだか不親切なんだかわからないな
よりによって　こんな日の写真を用意するなんてな 多田さんの晴れ舞台の時の写真ですからね ま　こんな写真ならあってもなくても 変わらないかなー　みたいな っていうかもう結婚式直前の写真ですし 正直　この日のことはよく覚えていない 多田さんの受賞パーティーなのに悪酔いして
礼と多田さんに絡んだことだけは 多田さん多田さん あの　多田さんはホントに礼のこと幸せにできるんですか ええ　精一杯頑張るうと思ってます
へぇー　礼　えっ お前はホントにこの人でいいんだな 飲みすぎなんじゃない もうすぐ　礼と多田さんが 結婚してしまうという　事実に押しつぶされ 酔ってなきゃ口にできないことを 二人にぶつけることしかできなかった もしここから逆転劇を演じれたとしたら それは驚きというよりもはや奇跡だ 起死回生の逆転ホームランは誰にだって打てるわけじゃない 当たり前の話だが ホームランを打てるだけの実力がなければいけない
それともう一つ　重要なことがある それは　逆転の場面で　打席に立っているかどうかだ　幸運なことに試合が延長になって もう1度　お前に打席が回ってきた でも　この前の写真で　僕は完全燃焼しました もう遣り残したことはありません ないなら探せ 探す 奇跡の扉を探し続けるんだよ　
どうしても運命を変えたい そう願い続けることでしか　
奇跡の扉は開かないように出来てる 奇跡の扉を開ける鍵は　

お前の心の中にしかないんだよ お前はそれに気付いていないだけだ 岩瀬健　はい
お前なら出来る もしかして　それ食べるんすか 俺とお前の別れの味だ　
思い出が詰まったこの店の料理で締めくくるのも悪くないだろ　まずい　
当たり前　そういうテンションじゃないですよ 求めよ　さらば　与えられん　
ラスト ハレルヤー　チャンス　ぬおおおお え　花嫁姿の礼が　俺の隣に　
私決めた　え　もう　迷わない　マジで　もうこれ以上　よそ見したりしない　
き 奇跡だ　奇跡の扉が　つ　ついに　エリ　え 私やっぱりこの前のドレスにする　え　変えるの ドレスの試着かよ てか何でエリまで着てんだよ　うーん　それいいと思うんだけどなー ちょっと　シンプル過ぎるし　そんなことないよ 多田先生も気に入ると思うし　そうかなー　
はい いくよ　うん せーの 健ちょっとそのスーツ微妙じゃない これは　これで　まあ　似合ってるんじゃない　そう　松戸系のホスト系じゃね？
お前うるせえ系だな　松戸知ってんのか　お前 連れて系　二人当時にしゃべるな系 ハハハハハハ お待たせ どう見ても東南アジアのスターだろ シンガポールのアイドル系　そんな悪くないだろ いや決して　よくもないと思うけど どうぞ アハハハハ　恥ずかしい やっぱそれが一番似合うんじゃないの そうかな そのまま映画館行って 子供一枚って言っても絶対バレない ほんと　あ　名探偵コナン　真実はいつも一つ　アハハハハハハ　こら 俺こんなことしている場合かよ っていうか奇跡の扉って　どこにあんだよ　結婚するっていろいろ大変なんだね 式なんか　１日しかねえのにな つきあってもらっちゃって　ごめんね いいよ　別に暇だし でも５人で会うの　かなり久々だよね そうか 今年は正月ですら　五人そろわなかったしね お前のせいだろうか 地方口ケだったんだから　しょうがねえだろ だからたまにはいいんじゃない　こういうのもさ　
うん まあな　結婚したらそうはいかないからな　せーの　ぐいーん
おお　でかっ で　しっかり取る　へぇー サイクロン方式だって　これ　ええと　４万５０００回転 嫁入り道具買うの　付き合ってる場合じゃないだろ　5.5合炊きって　ちょっと大きすぎんじゃないの いやでも　お弁当の分もあるから 目の前に多田さんがいるわけではないのに　
礼の隣には　多田さん

が立っているようだった あの　先生に披露宴のスピーチをお願い出来ないかと思いまして　フフフフ　しかし　お前が結婚とはなー　教育実習で高校に来た時は　オドオドして頼りなく見えたけどなー　
あの時は　自分でも恥ずかしくなるくらい ダメでしたね 実際　礼にキツいこと言われましたし　丁度いいんじゃないか はい？ お前と吉田　いいバランスなんじゃないか？ 陶芸も一緒だ　土と水のバランスが良くないと　
いい器にはならん　ふん　ふん 完成だ 先生は　いつから　陶芸始めるんですか？まだまだ先の話だろうなー ねえねえ　何　あれ 私を国王の座から引き摺り下ろす気か　ソクラテス　そんなにやってみたいのなら　
やってみればいいさ　いつの間にあんな仕事してんの あなた方の　か弱い腕でも　簡単に下ろせてしまうだろうから　きゃー やっべーな
いっただっきます うん いくぞ　おっ いっせーの　２　うわぁ
いっせーの　３ 危ねぇー　上げそうだった　やばい　上げそうだった
上げてよ　ようし　いくぞ いっせーの　５　だっせー いっせーの １　うん　イエス 甘い 余計なこと　すんなよ アハハハハ いっせーの　ゼロ　ええっ 超悔しいんだけど　食うなよ　食うなって　おい あっ　まだあんだ　疲れた やぁー　何　この　邪魔すんなよ グーチョキバー エリと一緒　エリと一緒　よっしゃ行こう ちゃんと撮ってね　うん　任せて 負けたらジュースだよ　ちゃんとおごってよ 負ける気がしねえ　勝ち目があるとでも思ってんのか 最初はグー　ジャンケンボイ　おおー 足引っぱんないでよ　こっちのセルフだよ うぉー　すごい そんなに弱いと思わなかったわ
エリ一人でも勝てちゃうんじゃないの ねえー ちょっと　何やってんのよ お前だろ　ちゃんと守ってよ　おいもう仲間割れか　おい　早いんじゃないの　ほら来い　ほら来い よし うわっ　わ 大学を卒業してから 5人が揃うことは難しくなっていたけど どんなに久し振りに会っても　一瞬にして学生時代に戻れた　でも こうした時間が永遠には続かないとわかっていたから　笑うときも　喜ぶときも　悔しがる時も　心なしか大げさになった　
健　分かってる　任せろ よし来い イエーイ　やった イエーイ　イエーイ　イエーイ 鶴　こら　お前　頭でかっ　何だ　お前いきなり　おい
かぶってんだよ　知らめえよ　そんなもん うるせえ
社会人に

なってから　変わってしまった事が 一つだけあった 俺と結婚しろよ 何にも分かってない 礼はあの日以来　一度もケンゾーと呼ばなくなった 健　どっちがいい？優勝商品　礼がジュースを持ってきた　
ほら　はい　はい　おっ　サンキュー　はい　お釣り　ああ 礼の口から　健という言葉を聞くたびに 二人の距離がどんどん離れていく気がして
たまらなかった　俺はこの期に及んで　一体礼に何をすればいいのだろう
甘いもん食べたいなぁ　おっと　任せろ やった　あっ　先に行ってるからね
分かった　じゃあ　ちょっと俺も たばこ買ってくるわ　うん　
いってらっしゃい 先　行ってる　はいよ はい　おいしいなぁ
おいしいなぁ 東京都東八王子市からお越しの 奥エリさま　奥エリさま　私
お連れの　鶴見尚君が　迷子になっております　ええ　鶴 迷子受付センターのほうへ エリ～　愛してるよーー　俺は迷子だよ えっ　ちょっ　お客様
おい　呼ばれてるぞ　迎えに行ってあげないと　またひがんじゃうかもよ
全然成長しないんだから　フフフ すいません　おっ　エリ はい　俺の愛ちゃんと届いた？ バーカ　返す言葉が違うじゃーん そのさ　遠慮とか照れとかはいいからさ　その溢れる愛を俺にドンとぶつけて来いよ な さあ来い　チビ キツいなー　小っちゃくたって生きてんだぞ　
このソフトクリームだってな　牛乳で出来てんだから　ふん　早く行こ
ちょうだい　はい　くくっ　だっさ ハハハ　次が本番 よしっ ほらな
な　じゃないでしょ　ハハハ ほんっと昔からそういうトコあるよねー　
え？　何やっても下手なくせに 出来るまで意地になってやるでしょ　
小学校の頃ね　健が放課後とかに　ペン回しとか二重とびとか一輪車とか　
かげで こっそり練習してるのを見て よく笑ってたんだよね　お前性格悪いな　そのくせ　すぐ得意になって 教えてやろっかとか言ってくるのすっごいシャクでさ　お前だってそうだろ　何でも張り合ってさ たまーに俺が出来ないと　えー　出来ないのーって騒いでたし　まあ そういう時も　あったね　アハハハハ 負けたくなくて必死にやってたけど　結局あきらめちゃったこと　いっぱいあるんだよねー　私は　いっつもどこかで　自分には無理だなーと思うと　諦めちゃうとこがあったけど　健は　絶対自分から　諦めたりしなかったよね　どんなに時間か

かっても　
ずーっと校庭に残ってやってたよね　二重とびの時も　一輪車の時も　
ずーーーっと　ほんと往生際が悪いっていうかさ　アッハハ でも　そういう所が好きだったんだよね　礼　うん あのさ　なんかさ　フリーターカップル
暇に任せていちゃいちゃしてんだよね　そういう言い方やめてよ　ねー　
コーヒー飲みたいな　はーい　あ　俺もコーヒー　ハイハイ　
社会人だからって　幹雄みたいに 全然寝てないとか休んでないしか言わないのも どうかと思うけどね　事実なんだからしょうがないだろ
健は仕事どうなの？ どうって ま　別に普通だよ　通勤電車で　偶然出会ったスッチーと 恋に落ちちゃったりとかしないの？　月９じゃないんだから　お前　そんなこと早々起きねーよ　つまんないの　ツルは今何のバイトしてん 牛乳配達　本当に？　余った牛乳も飲み放題だからさ 一石二鳥だろ？　もう伸びねーよ ハイハイ　エリはショーグンだけ？ この前ファミレスの面接行ってきた　週2ぐらいで昼間も働こっかなーとか思ってさ え そうなんだー　えっ　言ってなかったっけ？ うん　知らなかった　
俺も初耳だ　なんかさー　お互いに知らないこと　多くなってきたよね　
うん 高校の頃は健のテストの点数とか 礼がハマってるコンビニのお菓子とか くっだらねーことよく知ってたのにな 見てるテレビも　聞いてる音楽も　何となく知ってたしね そうだね 昔だったら考えられないな　高校　大学って　ずーっと毎日顔合わせてたもんね これからもっとお互いのこと知らなくなっちゃうのかな　仕事が忙しくなったり　結婚して子供が出来たりしてさ　こういう時間も どんどん無くなっていっちゃうのかな そろそろショーグンに行こうか　行こうか　えーーー　エリ行っちゃうのー　また今日の夜多田先生の住所パーティーで会えるでしょ そうだ　よろしくね 冷静に考えたらすっげー面倒くせえな 健も幹雄も逃げないように連れていくから　お願いね　じゃ　俺らも行くか どっか行くの？　それだけは絶対に言えない　どうして？　どうしても　どうせくだらないことでしょ 行こう　うん じゃあね　奇跡の扉を開ける鍵は 心のどこに隠れているんだろう　それを見つけることが出来れば この距離を埋められるんだろうか よっしゃ　行くぞ　はい おい　健早くしろ 早くしないと　礼が帰ってきちゃうぞ

気が乗らねえのは分かるけどさ 行こうぜ
いらっしゃいませ　おう　やっほー ただいま　お帰り ここは相変わらず暇だねえ 私も客だったら　あんま来たくないしなぁ そんな言い方ねえだろ　ねえ　たもっちゃんも 礼の結婚式来んの　来るも来ないも 会場でハンバーガー作ってくださいって　礼に言われちゃってるからさぁ そうなの　うん　ウフフ 礼はさ　いい男を捕まえたよな うん　ありがと　礼と多田先生って本当に仲いいよね ケンカしたことないでしょう　うーん　
まだないかも　いいなー　優しいし包容力あるし　やっぱ男は年上だよな　
女は男で変わるんだなー　うん　え？ だってさ　ここに来てる時はよく
健なんかとよくケンカしてただろ　な　ウフフ　お　噂の男登場
いらっしゃい　こんにちは 先生さ　ちょっと悪いださ 出かけなきゃならないんだわ　だから食い物出せねーわ あ　むしろその方が助かります　
まあ　ケンゾー君　随分久しぶりね こんにちは　こんにちは お父さん　ケンゾー君たち来たわよ え　礼　多田さん 私はいまだに二人の結婚は認めておらん これから先も　祝福する気持ちになれないことは明々白々なので　今のうちにとっとと別れて はいあの　カット　カット　カット　あの ちょっとざっくばらん過ぎると言うか なんだ　本音で言っちゃいかんのか　お父さん　ええ　あの これは　結婚式の2次会で流すビデオなんで　ざっくばらんな感じといえば　まあ　そうなんですけど じゃ　わかったわかった 3　2 あ　礼　多田さん ご結婚　おめでとう　
しかしまあ正直なところ私は　今でも　こんなに早く　結婚する必要はないと　思ってる　もう　お父さん　いいから　うん あー　私が結婚するときも
妻の父親に　猛烈に　反対をされた ずいぶん　理不尽な人だったと思ってる　
しかし　礼が生まれたとき　初めてその お父さんの気持ちが　わかった　この子がやがて 誰かのもとへ嫁いでいく日が来ると思うと　胸が　潰れそうになって困った　礼は　ずっと　昔から　手のかからない子でしてね 手がかからない分かえって心配でね どこかで　無理をしてるんではないか　
どこか　誰にもわからないところに 自分だけの悲しみを溜め込んでいるんではないか　そんな時　礼が　こんなことを言ったんです　多田さんは　私の弱さを全て知った上で　受け止めてくれる　素晴らしい

人だと　もしかしたら
多田さん私はあなたに　嫉妬をしていたのかもしれません　
23年間　ずーっと一緒に暮らしてきたのに 私たちにはついぞ見せなかったものを　あなたには素直に見せていたんですからね　あの子がね どうか
どうか娘を幸せにしてやって下さい　よろしくお願いします　結婚は二人だけのものではない　お父さん最高だ　あんた最高だよ 痛っ　お前　
何やってんだ　何だよ　両親や家族を含めた 家族みんなの幸せの上に成り立っている　過去の自分は　その重みに耐えかねて 酒に逃げる以外の方法が見つからなかった　礼への思いは　結婚という現実にいとも簡単に押しつぶされた　どうぞ　ごゆっくり　ご覧ください あっ　すいません
本当に来ちゃったね　ここまで うん　知り合ってから　あっという間だったね いろんなことが　ついこの前みたい　あれ　もしかして　
マリッジブルー？ ううん　本当に　僕でいいと思ってる もう何言ってんの　
あの日に　言ってくれたでしょう？ 二十歳の誕生日を迎える日 やってみなければ　そこに答えがあるのかどうかもわからない　もし　そこに答えがなかったとしても　又別の問題を見つければいいって　あの言葉があったから　
今こうして二人で立ってるんだなーって　しみじみ思う あんなに泣いた事とか　辛かったこと　今　こうして思い出として話せるようになるんだから　
時間が過ぎるのって　あっという間　うん　そうだね　行こっか　うん
ね　まだ　私に一度も聞いたことなかったよね うん？ あの日　何で泣いてたか　あっ　ごめんなさい　もしかして 泣かせてしまうほど　退屈でした　
ああ 聞かないの うん　いいんだ 僕の知らない礼がいてくれたからこそ　
今の礼がいるんだし そういうことを　全部ひっくるめて　礼のことが好きだから　あ　それに　あの時は偉そうに話してたかもしれないけど 僕も　過去に似たような経験をしたから言えたんだよね　え 過去があったからこそ　こうして出会って　今　ここにこうしていられるというか　うん　
礼も　僕の過去を全て知っているわけじゃないでしょ？ 中学の時　好きな女の子に 何考えているのかわからないって言われて振られたり アハハハ
失恋のショックで　意味もなく丸坊主にしたり え　そんなことあったの　うん　これからのことの方が　ずっと大切だと思うんだ　これまでの　別々の過

去より　これから　二人で過ごす時間を 僕は　ずっとずっと大切にしていきたいと思う ああ　ああ ああ　ああ どうしたの
えっ　インテリアを一新しようと思ってさ はっ　お前　味はいいのに
客が来ねえっちゆーのは　おかしだろ インテリアのせいじゃないと思うんだけど こんなの置いたらますますお客さん来なくなるよ そんなことないって よいしょ　ほい　フフッ　どうぞ　ハハハハ 何これ　押してみ　
ボンバヘー！　ボンバーヘー！って　どんだけ　いらっしゃいませ　
ミルクシェイク ボンバヘー ミルクシェイク　プリーズ ボンバヘーボンバヘー YO ミルクシェイク ヘイ　ミートゥーよ ボンバヘー　BOM-BA-YE よしゃしゃしゃしゃ 気合だっ　小元気ですかっ 現金があればミルクセーキも飲める　バカ野郎　ダーッ フッ おい　健　先行くぞ　よし
どうも　お邪魔しました　お邪魔しました　はい　ご苦労さま　大変ねえ
お父さん　皆さん　お帰りよ ずいぶん気に入られてたみたいね　
よく話してたのよ　またケンゾー君の家に遊びにいくって　最後まで　礼の婿はあいつで決まりだなって言ってたわよ 今度やろうはバカヤロウ　明日やろうはバカヤロウ 思い立ったらすぐ何でもやらなきゃダメだ 後悔するなよ いつも明日が来ると思ったら　痛い目に遭うぞ 礼のことを頼んだぞ　えっ うちの家系には　ろくでもない男が　丁度いい 礼もすっごく感謝してたっけね ケンゾー君のおかげで　じいじに言いたいことが言えたって
うん　温泉のパンフット送っといたから見といて ああ　それ　折り返す　うん　じゃあね 誰　ユウコ　ううん　ユウコのお母さん えーーーっ　だってお前まだユウコと結婚してないじゃん　だから　温泉とか連れてって　機嫌とんないといけないの 師匠　どうやったら　その　相手のお母さんと仲良くなれるんすか 知りたい　知りたい あ　なるほどね　はい　昔はよくうちに遊びに来てたわね　はい　小学生ぐらいの時はしょっちゅうお邪魔してましたね ほんと　小学校の時に引っ越してきてから大学まで あなたの名前聞かない日はなかったわ あなたが遊びに来なくなってからも 礼から話は聞いていたのよ　もう　何かって言えば ケンゾーがね　ケンゾーがね　って。　ウフフ ずいぶんとケンカもしてたみたいだけど 礼にとって　ずっと特別な存在なんだなーっていうのは 母親の私でもわかるぐらいだった

から じゃなきゃ　あの子が ケンゾー君と同じ高校に行きたいなんて言わないもの そうだ！ね　えっと　あ　これこれ
この時のこと　ケンゾー君覚えてる ええ　覚えてます 俺さ　こんなこと出来るようになったんだぜ　わたしだって出来るもん 痛　あっ　どうした　礼ちゃん あ　女の子の体に傷つけるようなことして もし跡が残ったらどうするつもり ありがとうございました あっ　待っててくれたの ウフフ　思わず笑っちゃったわよ 小学5年生が　あんなこと言うんだもの　
おじちゃんも言ってたけど　私　もしかしたら ケンゾー君と礼が結婚するんじゃないかって思ってたのよ フフッ　女の勘って当たらないものね
やっぱお父さんの言葉っていうのは反則だよな うん 礼の親父に会ったの初めてなんだけど なんか感情移入して泣きそうになっちった ああいうの見るとやっぱ結婚ってすげーよな でも　結婚なんかすると 物事の優先順位が変わっちゃうんだろうな 家に金入れたり　嫁を大事にしたり
嫁のお母さんを大事にしたりさ　あ　じゃあー　じゃあ 幹雄が結婚したら　俺らって　何位ぐらいになる 3位とか4位　鶴はランキング外 何でだよ　何で俺だけランキング外なの ちょっとお前　やめ　そこは 今　礼の中で俺は何番目にいるんだろう 結婚したら　何番目になってしまうんだろう
はい　どうぞ 何で俺たちウエーターなの 人手が足りねえから　しょうがねえんだよ 雇えばいいだろ　文句を言うな おめでとうございます　
ありがとうございます あっ　こないだお話しした婚約者の礼です すてきな方ねえ　初めまして あ　もう どんだけミルクシェーク飲むんだよ　ああ　もういいや もう　どうして今日に限ってこんな忙しいの なっ　びっくりしたよな　バーガー生活１５年 こんなに客が入ったの初めてだからよ
はあ　インテリアの効果が　こんなにすごいは思わなかった まだ　全然飾ってないじゃん そうだ　忘れてた　えっ ねえ　それ　どうすんの えっ　さて　どこに飾るかなぁ あっ　こっちか　ここだな　よし エリ　猫　
犬だし それでは　ご紹介いたします　全日本建築学会新人賞を 受賞いたしました　多田哲也君です 多田君　おめでとう ありがとうございます　おめでとう 本日は　お集まりいただき　ありがとうございます こんな栄誉ある賞をいただけるなんて　本当に光栄に思っています これも　日ごろの皆様

の　お力添えがあってこそと 似あわないね　その格好　うるっせーな　
ウフフ　私は　どう 似合ってる 鏡見てこいよ　ちょっと　酷くない
結構　可愛いのに　礼　うん ちょっといい　うん　じゃっ これまでの14年間 礼の横にいるのは当たり前だった そんな当たり前のことが
もうすぐ叶わなくなってしまう 声を上げて笑いあった日々も 穏やかに流れていく時間も あんなに怒らせた日々も あんなにケンカした日々も もう　手の届かないところに消えてしまう 礼が　世界で一番好きな人が 他の男と結婚してしまう 女の子の体に傷つけるようなことして もし　
跡に残ったら　どうするつもり ありがとうございました あっ　
待っててくれたの 僕が責任を取ります　礼を　一生面倒見ますから まあ
よろしくお願いします あんなに小さな頃に言えた言葉が 年を重ねれば重ねるだけ口に出せなくなって 思いが募れば募るほど遠くなった あの時交わした約束は 今ここに消えようとしている 健は　絶対自分から　諦めたりしなかったよね ほんと大穣際が悪いっていうかさ でも　そういう所が好きだったんだよね ちょっと　どうしたの うわ　怖え顔　
アハハ　何で　そんな顔するかなぁ これからパーティーに行くんで
こんなくったらないことに　つきあってる暇ないんです ちょっと待て待て　エリ　ちょっと待て これだけこれだけ　これだけ見て　ホントお願い　ねっ　フフッ これ探すの苦労したんだよ　これ 我が愛すべき　ナンバーワン　ブランド　ドンと　ノック　ニューユーク お疲れ様でした　ちょっと待て　お前 もうちょっと何か感想とかないの　ねえ　エリ



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