古典日语 助动词3
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まほし、たし称愿望(希望)助动词,两者都表示“愿望、希望”
之意,有汉语的“想……”、“要……”的意思,相当于口语的「……
たい」。
2接续 まほし前接动词未然形、助动词す、さす未然形;
たし前接动词或动词型助动词连用形
3意义
まほし多用于当事者自己积极本能的希望、期待动作能够实现。
▲人の子産みたるに、男、女、とく聞かまほし。
『(枕草子まくらのそうし』)
人が子供を産んだ時は、男の子か、女の子か、早く聞きたい/
人们生孩子时,都想早点知道是男是女。
▲物うち言ひたる、聞きにくからず、愛敬あいぎゃうありて、詞多からぬこ
そ、飽かずむかはまほしけれ。
『徒然草つれづれぐさ』)
ものを言っている時、聞きにくいようなことなく、愛敬があって、
言葉が少なく嫌気が来ない人と対座しておりたい/愿意同谈吐悦
耳,态度和蔼,言辞简洁的人长时间的对谈。
▲人は、かたち、ありさまのすぐれたらむこそ、あらまほしかるべ
けれ。
『徒然草つれづれぐさ』
)人は、容貌風采の優れているということこそ、いかにも望みたい
事であろう/人容貌和姿态长的漂亮该有多理想。
▲何事にも先達せんだつはあらまほしきことなり。
『徒然草つれづれぐさ』)
何事にも案内者というものはありた
いものである/做什
么事都想有个向导。
たし既能表示自己的希望,也可以表示别人的愿望。
① 表示希望或期待某一事实能够实现。
▲家にありたき木は、松‧桜。
『徒然草つれづれぐさ』
家の庭に植えておきたい木は、松と桜である/想在院子里种松树
和樱树。
▲同じ遊あそび女め
とならば、だれもみなあのやうでこそありたけれ。
『平家物語へいけものがたり』
どうせ遊女あそびめとなるならば、誰もあのようなであるとよいと思って
いるのに/同样是当歌女,谁都愿意当那样的歌女。
▲いま一曲の前の如くあはれなることを聞きたし。
『駿台すんだい雑話ざつわ』
いま一曲、前のようにあわれなことを、聞きたい/现在想听一支
像前面那样曲调哀伤的歌。
② 说话人希望动作能够实现。
▲これは聞こゆる悪所あくしょであんなり、敵にあうてこと死にたけれ、悪
所に落ちては死にたからず。
『平家物語へいけものがたり』
ここは有名な難所だそうだ。
敵に出合ってこそ死にたい。
難所に
落ちて死にたくない/这里是有名的险峻难行的地方,宁遇敌而死,
亦不欲坠险境而死。
▲八島やしまへ帰りたくば、一門いちもんの中へいひおくって、三種の神器じんぎを都みやこへ
返し入いれ奉まつれ。
『平家物語へいけものがたり』
八島へ帰りたいたら、一門の中へ言い送って、三種の神器を都へ
返し入れなさい/如欲返回八岛,请与平氏一族联系将三种神器奉
还给京师。
▲いよいよよくしたく覚えて嗜みけるほどに、説経習ふべきひまなくて、年よりにけり。
『徒然草つれづれぐさ』 ますます上手にしたく思っていつも心がけているうちに説教を習う暇がなくなって年をとってしまった/心中随总想着要将技艺更加精湛,但却因无学习讲经的时间就年迈了。
是助动词「む」的否定形式。
对于还没有实现的事,预想可能不会实现或对不确定的事情想象还没有把握。
相当于口语的(……あるまい、……しないだろう、……するわけにはいかない、……しないつもりだ)。
注:假定形只有接「こそ」使用一种形式,用例很少,连体形与已然形几乎不用。
2接续 前接用言未然形、助动词未然形
3意义
① 表示否定推量、推测(……まい、ないだろう),有汉语的“大概不……吧”、“也许不……吧”等意思。
多用于第三者即第三人称的动作。
▲一人は七つか八つには過ぎじと見ゆる美しき女の子なり。
七つか八つには過ぎないだろうと見える美しい女の子である/乃不过七、八岁之秀丽女童也。
▲かかる所に住む人、心に思ひ残す事はあらじかし。
『源氏物語げんじものがたり』 こういうところに住んでいる人は悩みもなくなって、さぞすがすがしいことだろう/住在这样地方的人,大概都是无忧无虑、心满意足的。
▲一生の恥、これに過ぐるはあらじ。
『竹取物語たけとりものがたり』
一生の恥、これにすぎるものはあるまい/一生的耻辱莫过于此。
② 表示否定意志(……まい、ないようにしよう)有汉语的 “不
想……”、“决不……”等意思。
多用于说话人即第一人称的动作。
▲よくせざらんほどは、なまじひに、人に知られじ。
『徒然草つれづれぐさ
』 (芸を見につけようとする人は)よくできないような間は、(習っていることを)なまじっか人に知られまい/在尚未学好时,倒不如不让他人知道。
▲京にはあらじ、東の方に住むべき国求めにとて行きけり。
『伊勢物語いせものがたり』 京には居るまい東国の方に住むべき所を求めに行こうと思って出かけた/不想住在京城。
想到东日本找一个好住处于是出发了。
▲よろづのとがあらじと思はば、何事にもまことありて、人をわかずうやうやしく、ことば少なからんにはしかじ。
『徒然草つれづれぐさ』 何事にも過失がないようにと思ったならば、何事にも誠意があって、人を差別せず礼儀正しく、口数が少ないようなのにはこしたことはない/若想在任何事上都不犯错误,那么不论对什么事都要诚心诚意,不论对任何人都要彬彬有礼,……
③ 表示理所当然的否定、制止,制止不要那样做。
相当于口语的(……そうすべきでない、……そうしてはならない)。
一般接于表示第二人称的行为、状态的动词。
▲言ひ続くれば、皆源氏の物語、枕草子などにこと古りたれど、同じ事また今さらにいはじとにもあらず。
『徒然草つれづれぐさ』 こんなふうに続けて言うと、源氏物語や枕草子などに言い古されてしまっているけれども、今更に言ってはならないというわけでもない/古人谈过的事,现在再谈也无妨。
▲「宮のものに」参らむほどまでだにも、便びんなきこといかで聞き
こし召さじ。
『和泉式部日記いずみしきぶにっき』
せめてお伺いする時まででも、具合の悪いことはどうかお聞きにならないでほしい/至少在我到您那儿去之前,请您不要听那些不
合适的话。
まじ与助动词「べし」对应,是「べし」的否定形式。
表示根据经验、道理得出的推断的否定推量。
相当于口语的(……どうしても
1活用 形容词形活用
2接续 ラ变以外动词、助动词终止形;ラ变的用言、助动词的连体
形
3 意义
① 表示否定推量、推测(……まい、……ないだろう)。
▲われを見ること真実まことの子の如く、 蝶花てふはなの愛親といふともこれには過ぎまじく…… 樋口一葉ひぐちいちよ『雪ゆきの日ひ
』 われを見ることを自分の子供のように、蝶花の愛、親の愛と言ってもこれには過ぎないでしょう/对我们视如己出,纵谓蝶花之情,父母之爱亦莫过于此。
▲さて冬枯れのけしきこそ、秋にはをさおさおとるまじけれ。
『徒然草つれづれぐさ』 さて、冬枯れの景色こそ、ほとんど秋には劣らないだろう/虽是万物凋零的冬季,其景色却不逊于秋天。
▲かぐや姫は、重き病やまひ
をし給へば、え出でおはしますまじ。
『竹取物語たけとりものがたり』
かぐや姫は重気でいらっしゃるので、おでましになることはできないだろう/赫映姬因患重病,无论如何不能出来。
② 表示否定意志(……まい、……ないようにしよう、……ないつもりだ),有汉语的“不想……”、“决不……”等意思。
▲口惜しく、この幼き者は、こはく侍はべる者ものにて、対面すまじきと申す。
『竹取物語たけとりものがたり』 残念なことが、この幼い子は強情ものでございまして、面会しないつもりだと言う/遗憾的是,她是个倔强的孩子,说是不愿见面。
▲参るまじくばそのやうを申せ。
『平家物語へいけものがたり』 参るまいというならばその理由を申せ/如不去请说明理由。
▲あはれなりつる心の程なむ忘れむよあるまじき。
『更級日記さらしなにっき』 親しくてくれたあなたの心持忘れる時はあるまい/承蒙深情款待的深情厚谊,今生不忘记。
③ 表示理所当然否定(……はずがない、べきでない)。
▲何と分くまじき山伏やまぶしまで惜しみ聞こゆ。
『源氏物語げんじものがたり
』 何の分別もわきまえるはずのない山伏までが、(藤壺の死を)惜しみ申し上げる/就连远离尘世的山僧,也都悼惜(藤壶的逝世)。
▲妻めといふものこそ、男の持つまじきものなれ。
『徒然草つれづれぐさ
』 妻というものこそ男の持たないほうがよい物である/男人还是不娶妻为好。
▲人の御恨みもあるまじ。
『竹取物語たけとりものがたり』 人のお恨みもあるはずがない/理应不应对人有恨。
④ 表示禁止(……てはならない)。
▲汝なんじも怠けるまじきぞ。
心せよ。
出处? お前も油断するな。
注意せよ/注意点,不要出错。
▲ふたり、童よりほかには、すべて入るまじ。
『枕草子まくらのそうし
』 ふたりの童以外は、誰も入ってはならない/除了童女外都不要进去。
▲「おろかにもてなし給ふまじ。
」と返す返す戒め給へり。
『源氏物語げんじものがたり』「おろそかにおもてなしになってはならない。
」と繰り返して戒めになりました/反复叮嘱决不能疏于招待。
なり
1活用 动词形活用(ラ变形)
2接续 上接ラ变以外动词、助动词终止形;ラ变用言、助动词的连
体形
3意义
① 表示从别处听到的传闻(……ということだ、そうだ)。
▲「三人行へば必ずわが師あり」とぞ論語という書にもはべるなる。
「三人行えば必ずわが師あり」と論語という本にも書いてあるということです/论语曰“三人行必有我师”。
▲秋の野に人待つ虫の声すなり我かとゆきていざ訪とぶ
らはむ。
『古今和歌集ここんわかしゅう』
秋の野では人を待つという松虫の声がする。
聞こえるそうだ、待っているのが私をか、さあ、訪ねにいくとしよう/人们传说,金琵琶在候人,鸣叫在秋日的田野;我去看看,它也许是在等我。
▲萱草くわんざうと言ふ草こそ、其れを見る人思ひをば忘るるなれ。
されば
彼の萱草を墓の辺ほとりりに植ゑて見むと思ひて。
『今昔物語集こんじゃくものがたり』
萱草と言う草は、それを見る人に思いを忘れられるそうだ、それ
だから、彼の萱草を墓の辺りに植えてみようと思う/相传萱草这种草能使见到它的人忘却思念,所以想把这种草栽到墓旁。
▲男もすなる日記といふものを、女をむな
もしてみんとてするなり。
『土佐日記とさにっき』
男の人も書くという日記というものを、女のわたしもやってみようと思って書くのである/听说男人也写日记,身为女子的我也想试写看看。
② 根据声音得出的推定(……ようだ)。
▲月の面白きに、夜ふくるまで遊びをぞし給ふなる。
『源氏物語げんじものがたり
』 月が面白いので、夜遅くまで音楽を催しをしておられるらしい/大概是因为月光皎洁,所以才奏乐娱乐,直到深夜。
▲人々あまた声して来なり。
『宇治拾遺物語うじしゅういものがたり』 たくさん声がして人々がやって来るようだ/听到喧闹的声音,像是人们都来了。
▲鳥の声すなるははや暁あかつきも近からむか。
出处? 鳥の声が聞こえるが、それによると、もはや暁も近いだろう/能
なり 表示咏叹之意
▲秋風に初雁はつかりが音ぞ聞ゆなる。
誰が玉づさをかけて来つらむ。
『古今集こきんしゅう』 秋風に初雁の声が聞こえますよ。
蘇武の故事にあるように、あの雁はだれの手紙を脚にかけて来たのだろう/秋风中能听见从北方飞来的大雁的声音啊!(像苏武的故事那样),鸿雁为谁传书? ▲いとおもはずなり。
『(土佐日記とさにっき』)
思いもよらないことだなあ/真没想到啊!
▲あはれにも聞ゆなるかな。
暁あかつき
の滝は涙の落つるなるべし。
『和泉式部日記いずみしきぶにっき』 暁の別れに耳を打つ滝の音が、悲しく聞こえてくることだ。
あれは滝ではなく悲しみの涙がそのまま落ちるのだろう/黎明分别时分听到瀑布流水声,那是悲伤的眼泪啊!
1活用 形容词形活用(なり―ナリ活用形·たり―タリ活用形) 2 接续 “なり”前接体言、用言、助动词的连体形;たり前接体言。
3意义
① 接在名词后,表示对事物的断定(……だ、である、で)。
▲本是れ同根より生ず。
相煮るは何ぞ甚だ急なる。
『七歩詩しちほし』 豆も豆萁まめきも同じ豆の茎根から生じたものなのに、煮る煮られる間柄になるとは、なんとひどいことではないか/本是同根生,相煎何太急。
▲悪小なるを以って之を為すこと勿れ、善小なるを以って為さざること勿れ。
『論語ろんご』 小悪であるからといってこれをしてはいけない。
小善であるからといってしないようなことがあってはいけない/勿以恶小而为之,勿以善小而不为。
▲人に愛楽せられずして衆にまじはるは恥なり。
『徒然草つれづれぐさ』 みんなが互いに付き合って、人に愛し好まれないことは恥なこと
である/与人之交不受欢迎耻辱也。
② 表示等同的事物。
▲こはありつる盗人のおそひかかりぬるなりけり。
『今昔物語こんじゃくものがたり』
これはさっきの盗人がおそいかかったのだ
った/这一定是刚刚那些强盗破坏的。
▲京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず。
『伊勢物語いせものがたり』
京では見えない鳥だから、皆人は知らない/京
城所不见之鸟,故均不知。
在原業平ありわらのなりひら
なり的连用形「に」:
▲花に鳥付けずとはいかなる故にかありけん。
鳥が花に付けないというのはいかなる故であったろうか/鸟不落于花枝是何故?
指定助动词「なり」的连体形「なる」
后续推量助动词「めり」,变为「なめり」,
表示委婉断定的意思,相当于口语的「で
あるようだ」「であるらしい」。
▲我朝ごと夕ごとに見る竹の中にお
はするにて知りぬ、子になり給ふべ
き人なめり。
『竹取物語たけとりものがたり
』
私の朝、夜に見る竹の中にいらっし
ゃることを知っているから、私の子 におなりになるはずの人のようだ/因为你呆在我每天朝夕都看见的竹子中,所以知道你大概是应当做我女儿的人。
「たり」接在名词后,表示断定相当于口语的「……だ」、「……であ
る」。
▲平家の家人けにんたりし者もあり。
『平家物語へいけものがたり
』
平家の郎党であった者もいる/也有曾当过平氏家臣的人。
▲今日は人の上かみたりといへども、明日はわが身の上かみたるべし。
『平治物語へいじものがたり』
今日は人の上であるといえども、明日は他人は私の上である/今
日虽为人之上,明日必有人居我之上。
▲父父足らずといふとも、子はもつて、子たらずはあるべからず。
『平家物語へいけものがたり
』 父が父としての値打ちがないような事があっても、子はやはり、
子供として父につかえなければならない/父亲即使不称职,子女
仍要尊敬他。
1活用 形容词形活用(ク活用形)
2接续 前接用言连体形,助词「が」、「の」
3意义
① 表示比喻、比况(……のようだ、……みたいだ)。
▲光陰矢のごとし。
月日の早く過ぎ行くたとえ/光阴似箭。
▲おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
『平家物語へいけものがたり』
おごりたかぶっている者も久しく続かず、ちょうどはかない春の
夜の夢のようだ/骄奢之人不长久,宛若春夜之幻梦。
▲善悪の報いは、影の形に随ふが如し。
『旧唐書きゅうとうしょ
』
善事や悪事に対する報いは、影が形に随うように、確実に現れる。
/善恶之报,如影相随。
▲世の中を何に喩へむ朝開き漕ぎ去にし舟の跡なき如し。
『万葉集まんようしゅう』 世の中を何にたとえよう、朝漕ぎ出した舟は跡がないようなも
のだ/人生似航船,晨离岸去无踪迹。
② 表示例示、举例说明(……のようだ)。
▲異国ことくににはかやうの例ためしありといへども、我朝にはいまだかくのご
ときの先蹤せんしょうを聞かず。
『平治物語へいじものがたり』
外国においてはこうした例があるとしても、わが国においてはこ
のような前例を聞かない/外国虽有这样的事,但在我国,还没听
说有这样的先例。
▲人の命ありと見る程も、下より消ゆること雪のごとくなるうちに、
営み待つことはなはだ多し。
『徒然草つれづれぐさ』
人間が生きていると思っている間にも、下から消えてゆくことが雪のようである。
その中にあって色々経営して(その成るのを)
待つ事が甚だ多い/人生经历的事有如雪片之多,此中达成各种目
标需要的等待更多。
▲その川のこなたの岸に一人の嫗おうなあり。
その形、鬼のごとくなり。
『今昔物語こんじゃくものがたり』 その川のこちらの岸に一人の老婆がいた。
その姿は鬼のようであ
る/河的对岸有一个老太婆。
其形似鬼。
③ 表示不确定的断定。
▲形勢けいせい
既に逆転ぎゃくてん
せるもののごとし。
形勢は既に逆転したもののようだ/形势似已逆转。
▲その研究するところ固より狭隘けうあいなりといへども西洋文明の一斑いっぱん
は窺ひ得たるがごとし。
『文明論ぶんめいろんの概略がいりゃく
』
その研究するところはもとより狭いと言っても、西洋文明の一部
分はのぞいてみることが出来たようである/虽说研究的领域比以
前小,但也可以窥探西洋文明之一斑。
注:语干的「ごと」可以单独用于连用修饰或句子的结束。
▲月のごと、日輪ほのかに浮かぶ。
像月亮,太阳模糊地挂在天上。
▲かっこう、かっこう、閑古鳥かんこどり、木霊こだまのごと、夢のごと/杜鹃、杜鹃,树木的
精灵,梦幻般美丽。
助动词练习及答案
[練習問題1]傍線の語は、どんな用法であるか、傍線の語はそれぞれの口語
を記せ。
1「しづまりぬなり。
入りてさらばたばかれ」とのたまふ。
『源氏物語げんじものがたり』
2ほのかに人の言ふを聞けば男といふものはそれごとをこそいよくすなれ。
『源氏物語げんじものがたり』
3なき人のすみか尋ねいでたりけんしるしのかんざしならましかばとおほす。
『枕草子まくらそうし
』
4丑四つと奏すなり、明け侍りぬなりとひとりごつを、 『枕草子まくらそうし
』 5山鳥は友を恋ひて鳴くに鏡を見すれば慰むらむといとあはれなり。
『枕草子まくらそうし』
[練習問題2]次の文中、傍線を施した部分の異動を考えよ。
1男の着たりける狩衣のすそのきりて、歌を書きてやる。
『伊勢物語いせものがたり』 2満月蕭条たり。
3富嶽はわが国随一の名山たり。
[練習問題3]傍線の「に」の用法を答えよ。
1月見ればちぢに物こそ悲しけれわが身一つの秋にあらねど、 『万葉集まんようしゅう』 2思ひやるたづきも知らに、 『万葉集まんようしゅう』 3月よみの光を待ちて帰りませ山路はくりのいかの多きに、 『良寛』 4夕日はなやかにさす。
『枕草子まくらそうし』 5いと寒きに、火など急ぎ起こして炭もて渡るもいとつきづきし。
『枕草子まくらそうし』 答案:
[練習問題1]1推定、らしい 2伝聞、とかいう 3伝聞、たとかいう 4推定、らしい 5伝聞、とかいう
[練習問題2]1完了助動詞「たり」の連用形 2形容動詞「蕭条たり」の語尾、(終止形) 3断定の助動詞「たり」の終止形
[練習問題3]1断定の助動詞「なり」の連用形 2打消しの助動詞「ず」の連用形 3接続助詞(順接の意を表す) 4形容動詞「はなやかなり」の連用形 5格助詞時間を表す(時に)。