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『夏の恋が始まる!!』
上矢直輝(山下智久)と白河莉子(北川景子)は、互いの名前も
知らぬまま、親しく話すようになる。

直輝がシュートの練習をするために使っている公園で、
莉子がバイオリンの練習をしていたことがきっかけだった。

莉子は、その公園のすぐそばにあるアパートで、
親友の海老名麻衣(貫地谷しほり)とルームシェアを始めたばかりだった。

まだお互いの名前も知らない間柄なのに、
お互い、バスケ、バイオリンを習い始めたきっかけを語り合う二人。

莉子は直輝が相手だと素直に何でも話せるようです。

ある夜、直輝の家に、恋人の七海菜月(相武紗季)が遊びにくる。

直輝の母・真希子(真矢みき)や妹の優里(大政絢)は、
いつものように大喜びで菜月を出迎えた。

菜月を迎える準備に張り切る真希子と優里が
可愛らしい。

菜月はみんなの前ではとても礼儀正しく、気配り上手。

直輝たちが皆で食事をしていると、菜月の携帯電話に着信があった。

電話をかけてきた相手は、直輝のチームメートになった
代々木廉(金子ノブアキ)だった。

友達と嘘をつき無視しようとする菜月だが、直輝たちに出るよう言われ
席を外して電話に出る。

「もしもし。


「あー、俺俺!今どこにいるの?」
「今?彼氏の家。


「あー、そう。

いい休日だね。


「そう。

いい休日なの。

だから・・・
一回寝たくらいで、勘違いしないでくれる?」
菜月はそう言い、電話を切ってしまう。

同じころ、莉子と麻衣は、直輝が所属するJCアークスの
ヘッドコーチ・川崎智哉(伊藤英明)に誘われて、飲みに出かける。

その席に川崎が連れてきたのは、アークスのキャプテンを務める
宇都宮透(永井大)だった。

川崎が莉子に興味を持っていることを知っている麻衣は、
ひと目で宇都宮のことが気に入っていた。

だが、莉子が川崎から聞いた話によれば、宇都宮にはあるウワサが
あるのだという。

それを知った麻衣は…。

「男の人が、好きな人かも。


莉子の言葉に戸惑いながらも、宇都宮にうっとりな麻衣!
宇都宮が有能な選手と知り、ますます夢中に。

川崎も選手時代は宇都宮以上に優秀。

ひざの故障が原因で、選手生命が絶たれたようです。

「今更だけど、莉子ちゃんは彼氏とかいるの?」と川崎。

「え?」
「どっちでもいい。

いないならいないでラッキーだし、
いたらいたで、かえって燃える。


「いません。


「そう。

じゃあラッキーだ!」
「・・・」
莉子は川崎のペースに巻き込まれていくようです。

菜月を見送る直輝。

家まで送ろうとするが、
「大丈夫。

駅まで近いし。

お母さん手伝ってあげて。

片付けまだだったでしょう?」
と菜月が気遣う。

「うん。

じゃあ・・」
お休みのキスをする直輝。

「・・・ね・・・もう一回して。


「・・うん。


直輝はもう一度軽くキス。

「・・・」
「うん?」
「うん?・・ううん。

おやすみ。


「おやすみ。


直輝と別れたあと、一服する菜月。

その側を、莉子と麻衣が通り過ぎていく。

「ああいう大人の男性のデートって、何かいいよねー。

学生ん時と全然違うっていうか。

」と莉子。

「私も思った!学生の時の彼みたいにさー、これからどうする?とか、お前何食べる?お前決めてよ、みたいな
そういうんじゃなくてさ。

こっちが何もしなくても自然とエスコートしてくれるみたいなさ!」「そうそう!道歩いている時も、自然と車道側にすすっと出てくれるみたいな!」
「それすっごいいい!女の子として大事に扱われてるって感じするもん!
やっぱ時代は年上だね!」
「でもだから余計に相手のペースに流されてるっていうかさー、
本当はすっごい悪い男だったりして!」
「あー。

肩凝った!」
タバコを吸い終えた菜月が呟く。

いい子を演じるのは疲れる・・ということでしょうか。

前回、彼女の別の顔にびっくりさせられましたが、
直輝のことを好きだからこそ、いい子を演じてしまっている。

自分のことを大切にしすぎる直輝のことがじれったくて、
その反動があんな行動に出てしまっているのかな。

代々木とホテルに泊まった日のことを必死に言い訳するところを見ると、
直輝のことを愛する気持ちには嘘はなさそう。

そんな風に思ったら、彼女の事も好きになってきました。

風呂に入っていた直輝は、水にぬれないようビニール袋に包んだ携帯に
菜月からのメールが入り、一安心。

『今家に着きました。

今日はごちそうさま』
「その夜、久しぶりに子供の頃を思い出した。

(試合でゴールを決める直輝)
あの日から夢中でバスケを続けてきたけど、
俺はいつまで、この夢を見続けられるんだろう。


直輝たちアークスの面々は次のシーズンに向けて動き出す。

来週から再開される練習の前に、選手紹介用の写真撮影などをこなした
直輝は、秦野秀治(溝端淳平)、守口修斗(青木崇高)らとともに
子どもバスケット教室にも出向き、小学生たちを指導する。

直輝は、子どもたちから大人気だった。

「上矢選手はどうしてバスケットの選手になろうと思ったんですか?」
子供からの突然の質問に、直輝は答える。

「・・・あ、俺も、バスケを始めたのは、丁度みんなと同い年位の時で。

小学校5年の試合のときに、試合の最後の最後にブザービートを決めて。

」「ブザービートって何ですか?」
「ブザービートっていうのは、試合の最後のブザーが鳴った直前に
放ったボールが、ゴールに入ること。

そういうシュートのことを、ブザービートって言います。

その試合は、1点差で負けてたんだけど、
そのシュートを決めて、逆転優勝した時に思ったんだ。

試合は、最後の最後の1秒まで、絶対に諦めちゃいけないって。

それでその時に、絶対プロになってやるって、決心しました。


この時の菜月の微笑みに嘘はないように思いました。

彼女はやっぱり直輝のことが好きなようです。

一方、莉子は、川崎に誘われ、初めてふたりだけで会うことに。

川崎が連れていった場所は、バスケチーム行きつけのカフェバー。

「なんか今日、警戒してる?」
「いいえ・・でも、突然だったからちょっと、緊張はしてるかも。


「大丈夫だよ。

初めてのデートで突然キスしたりしないから。


「そんなこと思ってませんよ。


店主は川崎の大学時代の後輩で、元バスケ部。

「そんなに上手くて止めちゃうなんて・・」と莉子。

「バスケは日本ではマイナーだし、実際好きなことやって食べていくのは大変だからね。


「ま、確かに・・。


「今度ナオが来たらハッパ掛けてやってよ。

あいつスランプ脱してないんだよ。


「了解です!」と店主。

その頃、直輝は菜月の家でゲームをして遊んでいた。

「・・・」
「・・・」
「俺、そろそろ帰るわ。


「え?どうして?」
「最近さ、朝500、夜500で、シュート練習してるんだ。


「そうか。

真面目だね、直輝は。


「今シーズンこそ、いいとこ見せないとね。


「・・・」
直輝が帰ると菜月は切ない表情を浮かべていました。

夜道を歩く莉子と川崎。

莉子の指には絆創膏。

川崎のジャケットの取れかけたボタンに気付いた莉子は、
直してあげた際、指を針で刺してしまったのだ。

「驚いたよ。

振り向いたら血出してたから。


「そういえば私、小学校の時から家庭科苦手だったんです。

指怪我するといけないからって、ドッチボールとかバスケットとかそういうのも全然やってなかったし。


「バイオリン、大丈夫?」
「右手だから大丈夫!
でも、ボタンはすぐ取れそう。

取れたら次はちゃんとつけますから。


「大丈夫だよ。

ありがとう!」
「あ、川崎さん、この辺で大丈夫です。

今日は、ありがとうございました。


「なんかさ、川崎さんって言われるたびに、会社の人間に会っているみたいで、背筋が伸びちゃう。


「そうなんですか?」
「嫌だな、川崎さんは。


「じゃあ・・なんて呼べば?」
「なら・・智哉で。


「智哉・・さん。


「お、いいね!」
「なんか恥ずかしいですよ。


「何回も言ってれば慣れるって。


「うーん、智哉さん・・智哉さん・・智哉さん・・
智哉って名前母音に"お"が多いかも、」
川崎が莉子にキスをする。

「・・・嘘つきなの?」
「時々ね。


「・・・」
「じゃあもう嘘はつかない。

初めて会った日、空に花火が上がった瞬間、
あー、人はこういうのを運命って言うのかなって、
そう思った。


莉子の手を取る川崎。

「本気で言ってる。

好きだよ、莉子ちゃんのこと。


「・・・」
川崎はもう一度莉子にキスをし・・。

ニタニタ笑いながら帰宅する莉子。

「ただいまー!」
「おかえりー!」
「エヘヘヘヘ・・・・」
「何あれ・・。


「キスされちゃったー!しかも上手い!」
「何の話?」
「恋愛ってこんな簡単に進んでいいもの!?」
「何!?進んだの!?川崎さん!?」
「うん。


「何があったのー!?」
「知りたい?言わないー!」
「教えてーー!!」
公園
「今日はいないのか・・。


直輝はいつものように練習を始め・・。

菜月の家に代々木がやって来る。

「あ、チェーン・・」
「この間のは、遊びだから。


ドアを閉めようとする菜月。

「性格悪いね。


「言いふらせば?」
「やめとくよー。

お前の彼氏繊細そうだし。


「・・・」
「あいつだったとはなー。


「もう帰って!」
閉まりかかるドアに足を挟む代々木。

菜月はその足を踏みつけ、ドアを閉めた。

菜月の携帯が鳴る。

「酷いじゃん。

お前がいたからアークスに入ったのにー。

」と代々木。

「・・・」
「じゃあこうしようよ。

今度の練習試合で、俺があいつより点数稼いだら、
俺と付き合う。

あいつの方が点取ったら、今までどおり浮気相手としてお前に尽くす。

」「やるわけないでしょ、そんなガキみたいな賭け。


菜月はそう言い電話を切る。

大学との練習試合が開かれる。

「お久しぶりです!直輝さんと試合できて嬉しいです!」
後輩が直輝に挨拶をする。

それを聞いていた代々木、
「過去の栄光でも思い出して頑張ってよ。

」と嫌味を言う。

川崎は直輝をベンチに呼び・・。

試合が始まる。

直輝はベンチからチームを応援していた。

「直輝がスターターじゃないなんて・・初めて。


観客席にいる菜月が呟く。

代々木は華麗なボール裁きで次々とシュートを決め、そのたびに、菜月の方を見る。

代々木の視線に困惑する菜月。

そこへ、莉子と麻衣がやって来た。

「宇都宮さーーん!」麻衣は目じりを下げて応援する。

莉子が直輝に気付く。

「あれ!?
うっそ、あの人だ!
嘘みたい。

あの人ここの選手だったんだ!
こんなトコで会うなんて・・。

あの人すっごい上手いんだよ!
何で試合出てないんだろう・・。


「直輝。

なぜスターターにしなかったかわかるか?」と川崎。

「・・多分。


「よし、行って来い。


「はい。


直輝がゲームに入ると、後輩が言う。

「驚きましたよ、直輝さんがベンチなんて。

プロは厳しいってことですか?」
直輝のシュートがゴールを外れる。

「・・あれ?」と莉子。

宇都宮がシュートを決める。

「知ってる人が強いって楽しいね~!」と麻衣。

「・・うん。

」と莉子。

直輝のシュートは外れてばかり。

それだけでなく、チームワークも乱れていき・・。

試合を見つめていた莉子が立ち上がる。

「ちょっと!8番!!何やってんのよ!」
「・・・」
「グズグズ、グズグズ、グズグズ、グズグズ!!
あんた、バカじゃないの!?」
「莉子ちゃん・・」と川崎。

「あんたの実力は、そんなもんじゃないでしょうが!!」
「・・・」
「すみません、試合の邪魔になりますので・・」
菜月の注意にも莉子は止まらない。

「強いのに!才能あるくせに!
何怯えてんのよ!!
悔しかったらここで見せてよ!あなたの実力を!
あんた絶対強いんだから!!」
「・・・」
「強いの!!上手いのよ!!
ちゃんとやんなさいよ、バーーカ!!」
「・・・」
莉子の叫びに吹っ切れたのか、直輝はシュートを見事に決め、
後半は連続でシュートを決め続ける。

「ようやく吹っ切れたか。

」と川崎。

直輝のブザービートが決まり、78対63で試合はアークスの勝ち!
「さすが直輝さん!やっぱ叶わないです。

ありがとうございました!」と後輩。

直輝は二階席の菜月にVサインを送ると、辺りを見渡す。

だが、莉子はもういなかった。

莉子を探しに会場の外に出てみると、菜月がやって来た。

「お疲れ様!」
「菜月、あいつ見なかった?」
「え?」
「あの・・怒鳴ってた女。


「ああ・・試合の途中で帰ったと思うけど。


「帰ったのかよ・・」
「知り合い?」
「知らないけど、川崎さんの知り合いらしくて。

ちょっと俺探してくるわ。


「・・・」
一人になった菜月の隣に、代々木がやって来た。

「点は俺の方が取ったよ。


「・・・」
「でも今日は勝った気しねーから、まあいいわ。


「勝つって、直輝は同じチームの仲間でしょ。


「何言ってんだ、偽善者。


「・・・信じられない!!」
宇都宮との2ショット写真をねだる麻衣。

写真を撮っているのは秦野。

オープニングを見ると、麻衣はこの秦野とカップルになるのかな?
莉子の携帯が鳴る。

「もしもし・・」
「帰っちゃったんだって?」と川崎。

「・・はい。


「ありがとう、うちの選手を罵倒してくれて。


「すみませんでした。

私・・」
「いや、本音。

あれがなかったら本当にやばかった。


「なんか、悔しくなっちゃって。


「ね、知り合いだったの?」
「いえ。

知り合ってほどじゃないんですけど、
ご近所さんみたいなんです。

時々会った事があって。


「ふーん。

そう。


「うん。


莉子のマンション
「・・・なんであんなこと言っちゃったんだろう。


自己嫌悪に陥る莉子。

その時、バスケットボールの音がしてきた。

窓から覗くと、直輝が練習をしていた。

莉子は部屋を飛び出し・・。

「おーい、そこの人。

」と直輝。

「・・・さっきは、怒鳴ってごめんなさい!
でも、私、嘘はいってないから。


「何で途中で帰ったんだよ。


「・・いや・・周りの目が・・辛くって・・」
「俺の方が辛かったし。


「そうだよね・・。

ごめんなさい。


「でも・・ありがとう。

まあ感謝するよ。

なんか勇気出たし。

ていうかさ、怒鳴ったなら最後まで見て帰れよ。

せっかくブザービート決めたのにさ!」
「ブザー?」
「うん。

まあいいや。


「ごめん。


「公式戦始まったら見に来て。


「公式戦?」
「君が見てると強くなれそうな気がするし。


その言葉に微笑む莉子。

「ちゃんとやらないとバカって怒鳴られるし。


「もう怒鳴りません。

うん。

わかった。

応援しに行くね。

私、あなたのファンだもんね!」
「怖いファンだけどね!」
「これもファンの愛情だし。


公園に子供達がやって来た。

「何してるんですか?」と直輝。

「七夕の飾りを燃やすの!」「花火もやるの!」
二人は子供達が七夕の飾りを燃やし、花火で遊ぶのをベンチに腰掛けて見つめ・・。

「今日は、バイオリンの練習しないの?」
「あ・・うん。

でもま、明日から又頑張ろうかな。


「うん。


「じゃ!
・・・あ、ねえ。

次また怒鳴る時の為に、名前教えてよ。


「上矢直輝です。


「カミヤ・・ナオキ。

漢字で書くとどういう字?」
「上下の上に、矢印の矢。


「なるほど。

私は白河莉子。

紅白の白に、サンズイの川。


「白河さん。


「年は?」
「24。


「やっぱ!じゃあ同じ学年だ!」
「丑年?」
「うん!
・・じゃあ、またね!上矢君。


「じゃあね、白河さん。


莉子が帰ったあと、直輝はふと、公園の看板を見つめる。

『Love makes me strong』
第1話よりも引き込まれたのでレビューしてみました。

莉子の叫びは、多分、全力を出し切れていない直輝の姿に
自分を重ねてしまったのでしょうね。

打ち上げ花火の夜に莉子に恋に落ちた川崎は、
莉子に名前で呼ぶよう言い、キスをしました。

公園の花火を楽しそうに見つめていた莉子と直輝。

二人はやっと出会い、名前を知り、苗字で呼び合うようになりました。

似たもの同士の二人は、お互い叱咤激励し、良いパートナーと
なるのかな。

同志のような関係に留まるのか?恋に落ちてしまうのか?
北川さんの長い髪が時折山口智子さんと重なります。

思い浮かぶのは、『ロングバケーション』の名シーン!
菜月が直輝に本当の思いをぶつけるシーンを早く見たいです。

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